健康保険の手続き

会社設立時に必要な健康保険の手続きについて

会社を経営するに際して、本業と並ぶくらい重要なのが従業員に対する福利厚生への取り組みです。企業等の福利厚生制度には、法律上必ず整備しなければならないものと個々の判断で任意に行えるものがあります。このうち前者の代表的なものが健康保険です。健康保険は国民皆保険のルールにのっとり、後述する要件に合致する者すべてに加入義務が課せられているものです。そのため会社設立の際は加入手続きを欠かすことができません。健康保険への加入は事業所単位で行います。これを適用事業所と言います。適用事業所には法人格を有するすべての事業所が該当します。

ただ、注意が必要なのは会社設立イコール適用事業所というわけではないことです。あくまでも被保険者となるべき者がいる事業所のみが対象となります。ですから会社設立はしたものの休眠状態で事業は行っていないといったケースは除外されます。その被保険者になるべき者の範囲ですが、事業所に常時雇用され、対価として報酬を受けているすべての者と定められています。正社員・契約社員・アルバイトなど雇用上の身分は関係ありません。ただし2か月以内のごく短期間のみ就労する者や、短時間勤務のパートタイマーなど一定の要件に該当する者は除外されます。

一方、健康保険には被保険者の他に被扶養者という加入形態があります。被扶養者とは被保険者に生計を維持されている配偶者や子などの家族のことで、その範囲は法令によって定められています。被保険者に関する加入手続きをするときは、被扶養者に関する手続きも同時に行います。適用事業所となるための手続きは、会社設立から5日以内に行います。ただし設立時において被保険者となるべき者がいなかった場合は、被保険者となるべき者が就労を開始した日から5日以内となります。正当な理由がなく手続きが遅延した、または行われなかった場合は罰則が適用されることがあります。

健康保険の加入手続きは保険者すなわち保険事業の運営者に対して行います。保険者は政府と健康保険組合の2種類があり、通常は政府が加入先となり、実際の手続き窓口は全国の年金事務所で行います。加入に際しては、厚生年金保険への加入と同時に手続きを行うことになります。なお健康保険組合とは大企業が単独で設立したり同業者団体が設立母体となって運営されたりしている保険者で、加入要件はそれぞれの組合が独自に定めています。会社設立と同時に業界団体のメンバーになったり、すでに加入済の企業から分離独立したりした場合はその要件に該当する場合があります。

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